今日は奈良医大精神科の飯田先生の講演会へ。
名前は知っていたけど、講演などは聞いたことがなかった。
内容は自閉スペクトラム症(ASD)とADHDと愛着障害あたりの話。発達障害なのか愛着障害なのか見分けが難しい子がいることを学んだ。
ASDの名前に入っている、スペクトラムという言葉、これの由来にもなったデータのひとつが提示されていた。
自閉症の程度を示すスコアリングがあって、確か100点満点で60点以上はASDが疑わしいといったような感じのもの。少しあやふやですいません。
そのスコアリングを大勢の人で付けてみると、20~30点のところに大きな山が1つできた。その両側はなだらかに下がっていき、60点以上のところに山は出来なかったようだ。
もしASDというひとつの病気や障害といったグループがあれば、60点以上のところにもう一つの山が出来るはず。
その山がないということは、ASDというひとかたまりのグループがあるわけでなく、みんなそれぞれ多かれ少なかれその要素を持っているということ。その程度が強いものをASDと診断している。
だから、連続しているので、スペクトラム。
なるほど・・・
ただ、講演会でひとつ気になったのは「予防」という言葉。
マウスの実験で、ASDモデルのマウスを健常マウスの中に入れると、社会性が改善した。でもASDモデルのマウスをASDマウスのモデルと一緒にしても社会性は改善しなかった。
これを単純に人間に置き換えることは出来ないけど、ASDの子を健常児に混ぜると健常児に近づく、という風に考えられる。
だからASDの特性のある子を放置していたり、ASDの集団の中だけで生活していると、よりASDになる。だから健常児に混ぜると、よりASDっぽくなるのを予防できる、というような内容だった。
んーASDは、予防とか治療とかじゃないと僕は考えているので、後半に書いたことは少しどうかなと思いました。