前回電話してから何度か連絡をとって面接の予定を組み、ママとはるくんと3人で向かった。
代表の方はしっかりとした自分の考えをお持ちの方で、知識も豊富で、大和高田市の事情についても詳しく教えてくださった。
この療育施設は、ダメなことはダメと徹底されている。
僕とママはローテーブルの周りに座り、はるくんは別のスタッフさんと近くで遊んでもらっていた。その様子を観察されていたわけだ。
はるくんがふとこちらに近づいてきて、僕らに出されたお茶のコップを持ちあげて、傾けてお茶をこぼしてしまった。
「あーやっちゃったか」と思っていたら・・・
なんとそこのスタッフさんは、はるくんに布巾を持たせて、後ろからはるくんの手を持って床をふかせたのだ。
ぬ!?
僕にはとても衝撃的なシーンだった。
僕らが不思議そうな顔をしていると、代表の方が「ぶつかって意図せずこぼしたのならこちらがふきますけど、今ははるくんが意図してこぼしたので、自分でふかせます」とおっしゃった。
なるほど・・・そういう指導方針なんだな。
正直、自分の感覚とは合わなかったけど(2歳児のしたことなんだから大人がフォローしていいんじゃないかと思ってしまった)、自閉症の子にはこの方がいいのかもしれない。
僕は少し興味をひかれていた。